$multiply(集計)
定義
$multiply
数値を乗算して結果を返します。引数を配列で
$multiply
に渡します。$multiply
式の構文は次のとおりです。{ $multiply: [ <expression1>, <expression2>, ... ] } 引数は、数値に変換される限り、どのような有効な式でもかまいません。 式の詳細については、「式演算子 」を参照してください。
MongoDB 6.1 以降では、
$multiply
操作を最適化できます。パフォーマンスを向上させるには、参照を引数リストの最後にグループ化します。たとえば、$multiply: [ 1, 2, 3, '$a', '$b', '$c' ]
動作
入力型が混在している場合、$multiply
は小さい入力型を 2 つのうち大きい方に昇格させます。型が大きいとみなされるのは、より広い範囲の値を表す場合です。数値型の最小値から最大値の順は、integer → long → double → decimal です。
演算がオーバーフローして、大きい方のデータ型で表される範囲を超えない限り、大きい方の入力型によって結果型も決まります。オーバーフローの場合、$multiply
は以下の順序に従って結果を昇格させます。
例
以下のドキュメントを持つsales
コレクションを考えてみましょう。
{ "_id" : 1, "item" : "abc", "price" : 10, "quantity": 2, date: ISODate("2014-03-01T08:00:00Z") } { "_id" : 2, "item" : "jkl", "price" : 20, "quantity": 1, date: ISODate("2014-03-01T09:00:00Z") } { "_id" : 3, "item" : "xyz", "price" : 5, "quantity": 10, date: ISODate("2014-03-15T09:00:00Z") }
$multiply
$project
次の集計では、 パイプラインの 式を使用して、price
フィールドとquantity
フィールドを乗算します。
db.sales.aggregate( [ { $project: { date: 1, item: 1, total: { $multiply: [ "$price", "$quantity" ] } } } ] )
この操作は次の結果を返します。
{ "_id" : 1, "item" : "abc", "date" : ISODate("2014-03-01T08:00:00Z"), "total" : 20 } { "_id" : 2, "item" : "jkl", "date" : ISODate("2014-03-01T09:00:00Z"), "total" : 20 } { "_id" : 3, "item" : "xyz", "date" : ISODate("2014-03-15T09:00:00Z"), "total" : 50 }